FC満足度ランキング、パレットプラザ1位、起業家情報センター、加盟店を訪問調査。(日経MJ/井本剛司)

経営コンサルティングなどを手掛ける起業家情報センター(東京・千代田、井本剛司社長)は、フランチャイズチェーン(FC)加盟店からの意見に基づいたFC本部に対する満足度ランキングをまとめた。FCに関しては、本部側が公開しているデータによる資料は公刊されているが、加盟店側からの評価に基づいた調査は初めてという。


 同社は、各業種のFC加盟店四千五百店舗のオーナーを会員化して訪問調査し、データをまとめた。ランキングは加盟店の業績や本部の方針、商品の信頼度など計十二項目を五段階で評価し、総合得点を算出する仕組みで、満点は六十点。このほかオーナーからのコメントも聞いた。

 総合ランキングで一位となったのは、プラザクリエイトが展開するDPE(写真の現像、焼き付け)チェーンの「フジカラーパレットプラザ」で、五十点を獲得した。出店時に競合店を避けた立地をリサーチしてくれることや、本部のクレーム対応の早さなどがオーナーから評価された。
 二位は、コンビニの「セブンイレブン」、三位はファストフードの「モスバーガー」。オーナーからは「商品がいい」といった評価を得ている半面、「FC本部の指示が強すぎる」(セブンイレブン)、「時代に応じた新しい対応を生み出さない」(モスバーガー)などの不満も出ている。
 四位は、花月食品(東京・杉並)の「にんにくげんこつラーメン花月」、五位はトモス(東京・新宿)が展開するラーメン店の「ちりめん亭」。「認知度が高い」(ラーメン花月)、「レイアウトに気を使い、女性客が多い」(ちりめん亭)などの点が評価を得た。
 FCを巡っては、加盟店と本部との間で開店後の売り上げや研修体制について期待と実態とのズレが生じ、トラブルに発展するケースもある。加盟店側からの生の声を取り入れたランキングを公表することで、トラブルを未然に防ぐ効果が期待できるとみられる。